あ行

後検量(あとけんりょう)とは、7位までに入った騎手と、裁決委員が特に指定した騎手に対して行われる検量のこと。

検量(けんりょう)とは、レースと前と後に、騎手と各種装備の重さを計量し、定められた範囲内に収まっているかどうかを確認すること。

レースの前に行われるのは前検量(まえけんりょう)といい、発走の70分前に全騎手に対して行われる。

計量結果が定められた範囲を外れてしまうと、騎手に対して過怠金や騎乗停止などの罰が与えられる。また、後検量で1kgを超える重量不足が発覚すると、その騎手が乗った馬が失格になることがある。

前検量において、重量が超過した場合、超過重量が2キロ以内であって、裁決委員が認めればその重量で騎乗できる。

また、後検量において、前検量との差が1キロを超えると失格となる。ただし、雨や泥が付着したなど、やむをえないと裁決委員が認めるときは失格にはならない。

芝コースでは芝の保護のために、内ラチ(内側の柵)を移動してコースを移動する。

この移動したコースの内ラチのことを、仮柵、または移動柵という。

レースで走っていた牝馬が引退し、繁殖牝馬となることを「繁殖に上がる」または「あがる」という。

地方競馬で走っていたが中央競馬に転属し、レースに出走することを「中央に上がる」という。

馬の食欲がなくなることを「カイバがあがる」という。

初めて出走すること、もしくは中央競馬から地方競馬に転属すること。

競馬に初めて出走させるときに、「次の開催に下ろす」などと使う。また、平地を走っていた馬が、障害に初出走するときにも「障害に下ろす」という表現をすることがある。

中央競馬で走っていた馬を地方競馬に転属させるときに、「地方に下ろす」という。逆に地方競馬から中央競馬に転属するときは「中央に上がる」という。

また、今まで乗っていた騎手を「おろす」、という使い方もある。

折り返し手綱とは、頭を上げる癖がある馬に対して、馬の頭を下げさせるために使う手綱。

腹帯から出て、ハミ環を通して手元に来るようになっている。滑車の原理で、手の力よりも大きな力で馬を制動できる。

ただし、いつも折り返し手綱を利用していると、馬は強い力に慣れてしまい、通常の力では馬に通用しなくなる恐れがある。そのため、折り返し手綱を使う際は、通常の手綱も付けた「二本手綱」の状態にして、必要な場合だけ折り返し手綱を使うと良いとされる。

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折り合いとは、馬が騎手の制御や命令に従う状態のこと。騎手が馬を制御し、騎手と馬の呼吸が合っているときに「折り合いがつく」「ぴたりと折り合う」という。

逆に、騎手の命令に馬が従わない状態は「折り合いが悪い」「折り合いを欠く(おりあいをかく)」という。特に、折り合いを欠いて、暴走した状態のことを「かかる」「ひっかかる」という。

親子丼(おやこどんぶり)とは、同じレースに同じ馬主、または同じ厩舎の馬が出走していて、1着2着を独占した状態。

参考: 2年ぶり"親子丼"また伊藤正厩舎から

尾花栗毛(おばなくりげ)とは、栗毛の馬のうち、たてがみと尻尾が金色のもの。

金色の尻尾がススキ(尾花)に似ていることから、この名前がついた。

お手馬とは、ある騎手が特定の馬に乗り続けている状態。騎手はその馬の性格や癖を熟知し、その騎手が乗ると能力を発揮して良い成績を残すことが多いといわれる。

特に、ベテラン騎手や有名なジョッキーが専属のように騎乗する馬がいるときに、お手馬ということが多い。

「お手馬、手綱いらず」ということわざもある。これは、飼い慣らした馬は、手綱がなくても言うことを良く聞いてくれるということ。

オッズとは、馬券が的中したときに払い戻される金額の比率。例えばオッズが2倍だと、馬券100円に対して200円が払い戻される。


「抑える」とは、騎手がコントロールして馬のペースを落とすこと。手綱を握る両方の手を絞って、馬の首の付け根付近を抑えるようにコントロールする。

逃げ馬のペース配分のためや、追い込み馬が力をためるために、馬を抑える。

ただし、抑えすぎたり、抑え方が悪かったりすると、馬が期限を損ねて暴走してしまう(かかってしまう)ことがある。無理なく上手く抑えられるかが、騎手の技量にかかっている。

調教で負荷をかけすぎないようにするためにも、抑えて乗る場合がある。

また、「抑えの利く馬」といえば、騎手の指示に従って走るペースを落としてくれる馬のことをいう。

置障害(おきしょうがい)とは、障害レースのときだけ平地コースに置く、固定されていない障害のこと。

竹柵による障害で、取り外しができたり、牽引車によって移動することができる。

反対語は固定障害。

オープン馬とは、賞金額が1,600万円を超え、オープン競走にしか出られなくなった、最高クラスの馬のこと。

オープン競走(きょうそう)またはオープンレースとは、全ての馬が出走できる競走のことで、高い賞金がかけられている。逆に、獲得した賞金額が一定以下の馬だけが出走できるなど、出走条件があるレースのことを「条件戦」と呼ぶ。

全ての馬が出走できるということは、最高ランクの馬が出走できるということであるため、賞金は高くなる。下位の馬は、オープン戦に出ても勝ち目が無いために、条件戦に出走する。また、オープン競走といても、下位条件の馬は出走できないという条件がついている場合も多い。

JRAでは、オープンの一歩手前の条件は「1,600万円以下」の賞金額となる。賞金額が1,600万円を超え、オープン競走にしか出られなくなった馬のことを、オープン馬と呼ぶ。

オーナーブリーダーとは、競走馬を生産し、生産した馬を所有する人。馬主兼生産者。

オーチャード(またはオーチャードグラス)とは、北海道、東北を中心に利用される、耐寒性のあるイネ科の牧草。刈り取り後の再生力が強い。

耐寒性ではチモシーに劣るが、品種改良によって耐寒性が改善されてきている。

和名は「カモガヤ」という。

追い切りとは、レースの数日前に行われる、最後の仕上げとなる一番強い調教のこと。

レースに備えて馬のコンディションを整えるため、レースの3、4日前に十分なトレーニングを終え、その後調整する。

追い切りのタイムが、レース予想の重要な要素のひとつとなる。

複数頭の馬を後ろから追い立てて、コースを走らせる運動のこと。

育成段階(離乳後、入厩まで)にある馬に対して、基礎体力をつけるために、追い運動が行われる。

雨や雪の多い日本で、運動量を確保するために行われる、日本独特のトレーニング方法。

NTRAとは、北米の競馬場と競馬関係団体からなり、競馬のプロモーション活動やマーケティング活動を行う任意加盟団体。The National Thoroughbred Racing Association(全国サラブレッド競馬協会)の略。

参考: NRTA(英語サイト)

映像伝送全国ネットワークシステムとは、JRAの映像システムの名称。

全国の競馬場とウインズに対して、衛星通信等を用いてレース・パドックの映像を送信するネットワークシステム。オッズ・馬体重・払戻金などのデータ情報もリアルタイムに送られる。送られた映像は、競馬場やウインズのテレビモニターに表示される。

ARCIとは、アメリア、カナダ、メキシコの各州の競馬委員会委員による会合のことで、Association of Racing Commissioners International(州競馬委員会全国協会)の略。

ARCIの総会には、世界中(ヨーロッパ、アジア、南米)からオブザーバーとして参加するため、国際的に重要な意見交換の場となっている。

参考: ARCI(英語サイト)

エビハラ(またはエビ)とは屈腱炎(くっけんえん)の通称。

屈腱炎(くっけんえん)とは、腱の炎症の病気のこと。脚の腱の一部が断裂し炎症を起こした状態。屈腱炎を発症すると脚が腫れ上がり、海老のような外見になるため、通称エビハラまたはエビとも呼ばれる。引退の原因になることも多い。

負荷の高い運動負荷を継続的にかけることで、発症するといわれている。発症した場合、治癒するまで数カ月から数年間を要する上、治癒した後は運動負荷によって再発する可能性が高い。そのため、屈腱炎は「競走馬のガン」や「不治の病」ともいわれる。

馬が運動をするために必要な体の部位(骨・腱・間接・蹄・筋肉)が病気にかかること。

競走馬に多い運動器病としては、骨折や屈腱炎(くっけんえん)と呼ばれる腱の炎症などがある。

競走馬は馬体重のわりに脚が細い上に、レースや調教で大きな負荷がかかるため、運動器病の発生率が高い。

JRAの運営について審議する諮問機関(しもんきかん。行政から出た意見について、有識者が審議し、意見する機関)

馬主・生産者・騎手・調教師の代表、および有識者がメンバーとなる。

予算、事業計画、決算、規約変更などを決める際は、かならず運営審議会の意見を聞かなければならない。

上腹(うわばら)とは、鞍を安定させるための帯のこと。

鞍は腹帯で固定するが、それだけでは鞍ズレを起こしやすい上、1本しかない腹帯が切れた場合に危険である。そのために、鞍と腹帯の上にもう一本の帯をしめる。この帯のことを上腹という。

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馬のプールとは、ケガをした馬がリハビリするためのプール。心肺機能と筋力の強化のためにプールでトレーニングする。ケガをしていない、現役の競走馬の調教にも使われる場合がある。

JRAの競走馬総合研究所常磐支所に、馬のプールがある。1周が約40メートルのプールで、深さは3メートルほど。

馬の温泉とは、足のケガなどの馬体故障によって、レースを休んでいる馬たちが、療養のために入る温泉。JRAの競走馬総合研究所常磐支所に馬の温泉がある。

温泉は、完全にお湯につからない半身浴のような状態。足元は泡風呂になっている。入浴時間は1日1回10分程度。

急な環境の変化を嫌がる馬は、はじめのうちは温泉に入るのを嫌がるけれども、何度か入るうちに、気持ちいい温泉に喜んで入るそうだ。

馬なりとは、レースや調教のときに、鞭などを使わずに、馬の気のままに走らせている状態。調教では軽めの調教のことを言う。「持ったまま」ともいう。

調教の強さでは、「馬なり」が一番軽く、「強め」、「一杯」の順に強くなる。

オスの馬が発情すること。性器の状態で判断できる。馬っ気を出すと、レースで能力を出せなくなる場合が多いといわれている。

馬インフルエンザとは、馬に感染する急性の伝染病。発熱や呼吸器の障害(鼻水・激しい咳)を起こす。空気感染により伝染する上、伝染力が非常に強いため、集団飼育されている馬はほとんど同時に感染するケースが多い。

毒性はそれほど強くなく、死に直結することは稀。

競走馬に大きな被害を与えるため、競走馬に対してワクチン接種による予防対策が実施されている。予防接種をしていない馬は、入厩することができない。

馬から人に感染することはないが、犬には感染する可能性がある。